ファスティング中の便秘、好転反応、体調不調の解消法について
「空腹で、健康に!」「たくさん、食べないと力が出ないよ!食べてこそ元気になるんだ!だから、お肉もご飯もたくさん食べないと。」と思いの方に「空腹こそ、健康への一歩」という内容を、鶴見式酵素医療を提唱する鶴見医師と一緒にお伝えします。
断食、気になる症状への対処法
酵素断食中は、だるい、眠い、頭痛、胃痛、吐き気など人によってさまざまな体調不調的症状が出やすくなります。それらの症状は、「好転反応」といいます。
好転反応は、断食につきものの体の自然な反応です。
慌てて怖がらずに、症状に合わせてお読みください。
どうして断食をすると一時的に体調が悪くなることがあるのか!?
①崩壊した細胞が血液に流れ込む。
②肝臓からも小腸にも崩壊した細胞が流れ込む
③断食中の新陳代謝の過程で炎症反応が起こる
つまり、体に溜まっていた毒素や有害物質、老廃物が、血液中に押し出される過程で、好転反応が現れます。
好転反応は、出ても大丈夫!
一般に、細胞便秘(※1)がひどい人や不摂生な食事をしている人は、好転反応が強く出る傾向があります。また、忙しくて体力が低下している人、肉や脂肪の多い食事を続けてきた人、食品添加物や加工食品を長くとり続けてきた人、もともと痩せている人、初めて断食をする人も好転反応が強く出る傾向があります。
※1細胞便秘:乱れた食生活、暴飲暴食の人は、細胞の内部がどろどろになる。細胞膜も細胞内も汚れている状態
逆に細胞便秘(細胞膜も細胞内も汚れている状態)が少ない人ほど、症状は出ないが、弱くて済みます。
好転反応は、断食をするほとんどの方に何らかの形で出るものなので、慌てなくても大丈夫です。毒素が体外にでれば、症状は収まります。むしろ、好転反応は断食に体が反応している良いサインと理解し、デトックスできているイメージを持ちましょう。
好転反応の種類
食べていないので、抵抗力が落ちて、風邪を引いたのでは?と勘違いするほど、風邪と似た症状が出たり、とにかくだるくてやる気を出ないほど、好転反応の出る場所、強さには、個人差があります。
好転反応を分類すると次のようになります。
便
- ・便秘
- ・軟便、下痢
痛み
- ・頭痛
- ・歯痛
- ・腰痛
- ・関節痛
- ・古傷の痛み
- ・持病悪化
胃腸系
- ・吐き気
- ・食欲不振
感覚
- ・だるい、倦怠期
- ・眠い
- ・やる気がでない
- ・集中力がでない・注意力散漫になる
- ・頭重感
- ・熱っぽい
- ・ふらふらする
- ・寒気
- ・強い臭いをかぐと吐き気を催す
- ・二日酔いのような倦怠感
- ・階段を登るのがつらい
>粘膜系
- ・喉が腫れて、物が食べられない
- ・鼻の粘膜が腫れる
- ・鼻水、たんが出る
- ・口が乾く
- ・口の中がべたつく
- ・舌が白くなる
- ・生理が重くなる
皮膚系
- ・吹き出物、ニキビ
- ・湿疹
- ・アトピー、乾燥
- ・かゆみ、発汗
その他
- ・めまい、肩こり
- ・尿や便が臭い
- ・体臭がきつくなる
- ・口臭がきつくなる
好転反応を楽にするための処方箋
湿疹や吹き出物、便などは、細胞が活性化されるときの一時的な解毒反応であり、老廃物の自然な「排泄反応」ともいえます。排泄しきったほうがデトックスできるので、出しきりましょう。
その間は、できるだけ、いつもと同じような日課を送るようにします。病気ではないので、いつもと同じ時間帯に起きて体を動かすようにしましょう。
微小循環(毛細血管、細動脈など)が活性化すると痛みや体調不良は収まっていきます。そのためには、「頭寒足熱」がコツです。とにかく体を温めて、流れを良くするように心がけると良いです。
体を温める方法
- ・寝る時に、湯たんぽや電気あんかなどを使う
- ・日中背中にカイロを貼る
- ・手作りあずきカイロを使う(手作りあずきカイロ=布袋にあずきをいれ、30秒~1分ぐらい温めたもの)
- ・しょうが紅茶、黒酢入りのお茶、ブラックジンガーティーを飲む
- ・フラックスオイル、シソ油、荏胡麻油などオメガ3脂肪酸を多く含んだ油を小さじ1杯飲む(炎症を抑える働きがある)
- ・短鎖脂肪酸の多い黒酢を飲み、梅干しを舐める(免疫の状態を改善するので、鼻や口内の不調を和らげます)
好転反応がどうしても辛い場合
無理に酵素食を食べなくても大丈夫です。
横になり、体を休めましょう。
上述したとおり頭痛や吐き気は、血行が改善され、溜まっている毒素を含んだ汚れた血液が一時的に体内をめぐることによっておきる反応です。つらく感じられますが、体の中で新しい細胞が生まれ変わっている最中です。
もっとも多い好転反応は便秘
酵素断食で、最も多い好転反応は便にまつわる症状です。食べる量が少ないので、出ないという悩みがほとんどですが、もともと腸の弱い人は逆に下痢になることも。
- ・食物繊維不足
- ・良い油不足
- ・水不足
- ・酵素不足
- ・冷え
便秘の解消法を紹介!
- ・良い油を取る...炎症を抑え、血管の壁を柔軟にし、血液を良くするフラックスオイルや亜麻仁油をスプーンでじかに飲んだり、海藻にかけて食べると油が潤滑油になり、便がスムーズに出ます。
- ・水分をとる...代謝が良くなり、体内の毒素や汗や尿、便によって排泄されやすくなります。1日に2~3Lは、飲みたいところです。
- ・食物繊維の豊富な食品をとる...最高の便秘解消法です。海藻の食物繊維は強力で、玄米の食物繊維の10~25倍もあります。おしゃぶり昆布、わかめ、ほしひじき、寒天、海苔、ふのり、青さなどは、食物繊維が豊富。
- ・酢の物をとる...お酢は拡張効果があり、やわらかな便にします。短鎖脂肪酸の力が加わり、腸内に発酵を促す善玉菌も増やしています。また、食物を低GI にします。
- ・呼吸法...一気に息を吐くことによって、横隔膜が刺激され、その刺激で血流が良くなります。その結果腸が刺激され、脳のぜん動運動が活発になります。
まとめ
好転反応は、断食につきものの体の自然な反応です。
慌てて怖がらずに、症状に合わせてぜひ、対処して頂ければと思います。